2007年10月15日 埋蔵物発掘調査

建物の解体は完全に終わり、この日は埋蔵物の発掘調査が行なわれていました。
早速発掘されたのは江戸時代のものと思われる醤油刺し。
泥だらけの発掘品を一つ一つ丁寧に水洗い。
次々といろいろな器の破片が発見されました。
大小様々な土器があります。
こちらは地階部分を解体する際に埋め込んだシートパイル。
そのすぐ脇には植物の根が見えていました。
解体現場でも植物は力強く根を張って踏ん張っていたのが印象的でした。
地階の解体された後は埋め戻されてすっかり元に戻っていました。
これは「9月28日」の頁で触れた地上部分の梁と外壁の一部。梁の鉄骨が大きく剥き出しているのが分かります。
この写真からは良く分かりませんが、外壁と隣接するビルとの間にある塀とがほとんど、というか完全に密着してしまっていました。
教会の敷地の一番奥側。
シートパイルを挟んで左側が以前建物のあった部分。右側は裏庭。
シートパイルもしゃがんで見てみるとちょっとしたアートです。
毎年夏前に大豊作だったびわの木。
解体工事の際に既に切り倒されてしまっているものと思っていましたが、まだしっかり残っていました。
幹はそんなに太くは無いのにとても背の高い木でした。
教会の敷地奥側から正面の通りを眺めた景色。
埋蔵物の一部。
これは大きなどんぶりのようです。
壊れてしまっていますが、渦巻状の模様がとても綺麗です。
これは江戸時代に使われていた塩を入れる容器なのだそうです。
元祖「食卓塩」?!
容器の底には何やら突起状になっていました。何のためだったのでしょうか?
これは湯のみの一部でしょうか。
鶴のような鳥の絵が描かれていました。
これも湯のみの一部と思われる破片。
綺麗な状態で発掘された小皿。
これも江戸時代に使用されていたと思われる灯り皿。
中に油を入れ、脇に紐のようなもの垂らし、その先端に火を付けて灯りとしていました。今で言うアルコールランプと同じ原理ですね。
説明間違っていたらすみません。
灯り皿の裏面。
今回発掘されたものを洗って並べたところ。
この他にも実に沢山の土器が発掘されました。
発掘作業はとても慎重に進められていました。
時折重機も使用しての作業でしたが、埋蔵物を傷つけないように細心の注意を払っているのが見受けられました。
掘り進めていく中で、少しづつ全貌が明らかになってきました。
調査員の方によると、ここは江戸時代に台所として使用されていた部分なのだそうです。そのため、台所で使用するような醤油刺しや塩を入れる器、食器類が多く発掘されたのでした。
所々白いスプレーでマーキングしながら説明をして下さいました。
最後に深さを測って調査終了です。
深さは約1m90cm。
発掘お疲れ様でした。